- Q. どうして白髪になるのですか?
- A. 本来、ほとんどの日本人の毛髪は黒く見えますが、それは毛髪の中にメラニン色素と呼ばれる色素があることによって黒く見えます。髪は毛乳頭と呼ばれる場所で毛母細胞が生み出され、根元から押し出されて毛髪は成長していきます。
その毛乳頭の近くにあるメラノサイトと呼ばれる色素細胞でメラニン色素が作られ、毛髪の成長に合わせて取り込まれることで毛髪全体にメラニン色素が行き渡ることになります。つまり、「白髪になる」ということは何らかの原因によってメラノサイトの働きがなくなる、もしくはそもそもメラノサイトそのものがなくなってしまうことでメラニン色素が作られなくなり、結果として「白髪」になってしまいます。
では、なぜメラノサイトの働きや存在がなくなってしまうのでしょうか?
現在、考えられているのは以下の点です。
- ①脱毛と同時に消えてしまう
毛髪が脱毛すると同時に、毛根部にあるメラノサイトが一緒に失われてしまう。そして本来であれば、もう一度配置されるはずが、何らかの原因で配置されなくなる。
- ②加齢によってメラノサイトの働きが弱くなる。
- ③病気によって突然、メラノサイトの働きが途絶える
- ④ストレスによる毛細血管の収縮で、毛根に渡るはずの栄養が少なくなり、働きが弱くなる。またダイエット等による栄養不足で毛根に栄養が少なくなることもある。
- 遺伝や加齢など、ご自分では対処できないこともありますが、ストレスや生活環境などについては見直してみて対処することも可能です。
- Q. どうしてくせ毛になるのですか?また治らないのですか?
- A. 実は意外に多くの人が悩まれているのがくせ毛。
くせ毛は「髪が波を打ったような形に見える」波状毛、「髪1本1本が捻(ねじ)れており、太さも一定ではない」捻転毛、連球毛、そして「髪が細かくちじれていて、細かいねじれがある」縮毛の4パターンに分かれます。
ではなぜくせ毛になるのでしょうか?
大きく分けて
- ・毛根に歪みがあることによって、生み出される髪にねじれが生じる
- ・生み出される毛髪の中のたんぱく質が内部で偏った状態で存在する
ことに分かれます。
なぜそのようなことが起きるのかについては、遺伝が大きく影響を与えます。
髪質の変化によって突然発生するのと同様に、突然治ることもあるようですが、基本的には治りにくいものだと考えられます。
- Q. フケの原因は何ですか?
- A. フケは頭皮の角質がもろくなってはがれ落ちる正常な生理現象です。
ただし、いわゆる「フケ症」というのは、その生理現象が過剰な速度や量で起きるケースを指します。頭皮や毛髪は、汗や脂、外からのチリやホコリ、ムースやジェルといった整髪剤などで汚れます。頭皮を汚れた状態のままにしておくと、頭皮に存在しているフケ菌類が繁殖し、頭皮を刺激することによって、角質のはがれ(=新陳代謝)を過剰に促進してしまい、大量の「フケ」となってしまいます。対処としては、シャンプーを毎日行い、頭皮を清潔に保つと同時に、フケ菌の繁殖を抑える有効成分を配合した薬用シャンプー等で洗髪し、菌の繁殖を抑えることで、フケを抑えることができます。
- Q. 毛髪は何からできているのですか?
- A. 毛髪のほとんどはたんぱく質でできています。たんぱく質とはアミノ酸がたくさんくっついた構造をしています。たんぱく質のほかに、水分と油分と微量の金属も含まれています。
- Q. 毛髪は死んでいる組織だと聞きましたが、それでも栄養分は必要なのですか?
- A. 毛髪は死んでいる細胞であり、自己修復能力はありません。しかしパーマやカラーでダメージを受けることはもちろんのこと、普段の生活でも紫外線を浴びることでダメージを受け、パサつきなどが感じられるようになります。
ですから、普段から毛髪をいたわって、栄養分を与えてあげ、乾燥などから髪を守ってあげてください。
- Q. 肌と同じように髪の毛も紫外線の影響を受けるって本当ですか?どのような対策が効果的なのでしょうか。
- A. 紫外線は可視光線に比べてエネルギーが大きく、皮膚に対して照射すると、DNAが損傷することを筆頭に、細胞にダメージを与えることは広く知られています。
一方、毛髪の主要成分であるタンパク質を変質させたり、水分を奪い、キューティクルに亀裂を起こさせたりと、髪にとっても厄介な存在です。
これを防ぐには、皮膚と同じように紫外線を防ぐ成分を配合した毛髪用の製品を使用する必要があります。
紫外線には地球上に届くものとしてUV-A波とUV-B波がありますが、このうちエネルギー量が大きく損傷を与える度合いが大きいのがUV-B、深部まで入り込み緩やかに損傷をさせるのがUV-Aです。
室内にいればガラスがUV-Bをカットしてくれますが、波長の長いUV-Aはガラス越しでも透過してきます。
従って、外出する時はもちろんですが、室内にいるときでも、窓がない部屋は別にして、紫外線吸収剤等、紫外線を防ぐ成分を使用することが、美しい髪を保つ秘訣といえます。
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